from 一心塾 ー 心身教育研究所 ー

カウンセリング、フォーカシング、仏教、ヨーガ

ヨーガ

「芯の強さ」とは?

先日ある方にお会いして、「とても芯の強い人だなあ」という印象を持ちました。苦労を重ねた経験もお持ちでしたが、楽観的でポジティブな考えの持ち主でもありました。 その方とお会いした後、「芯の強さって何だろう?」と少し考えてみました。 ヨーガのア…

マインドフルネス・ヨーガ (一心塾だより28号)

今なされている心身の活動に100%集中し、自分が今何を行い、何を感じているかにしっかりと気づいていることを「マインドフルネス」(以下、MF)といいます。 例えば食べているときに、食べることのみに集中します。しかしそれでも「噛むこと」という動作へ…

ちょっとだけがんばるコツ

「がんばる」とか「がんばって」という言葉が、人によっては辛く響く場合があるので、あまり使われなくなってきたように感じています。 でも、がんばりたいこともあるんですよね。そういうときに「がんばれ」と言ってもらうと励みになることも確かです。だか…

「向き合う」ということ

ヨーガのアーサナ(ポーズ)を行うときに、「一番刺激のあるところに集中します」と指導してたのだが、今日から「一番刺激のあるところに向き合います」と、言い方を改めることにした。 「意識を向ける」という意味では両者は同じことなのだが、「集中」の対…

心の非暴力

ヨーガの根本経典と言われる『ヨーガ・スートラ』にはヨーガの修行の8段階が示され、その最初の段階として禁戒が説かれます。 禁戒は5つあり、その最初が「非暴力(アヒムサー)」です。有名なガンジーの非暴力によるインド独立運動は、ヨーガにおいて最初…

因果を見るということ

因果というのは原因と結果です。因果を見るというのは、原因と結果のつながりについて観察し続けるということです。 私はくしゃみが出やすい体質のようで、風呂上がりにしばらくすると立て続けにくしゃみが出ます。すると頭が熱くなってボーとしてしまいます…

集中瞑想とマインドフルネス瞑想

お釈迦様は釈迦族の王子の身分を捨て、出家されてから有名なヨーガの先生の下で修行を積まれました。そこではヨーガの正統な修行法である集中瞑想を教えられました。 何かの対象に集中していると、最初は「“私”がその対象に集中している」という状態(ダーラ…

「得体が知れない」ことのパワー

ダライ・ラマ法王の来日講演をネット中継で見ていましたが、法王は脳科学や物理学(特に量子力学)と意識の関係に非常に興味を持っておいでのようでした。科学者との対話はずっと続けていらっしゃるようです。 昔、宗教や占いが力を持っていたのは、「得体の…

生まれ変わること

浄土宗や浄土真宗では、死後は、この上なく清らかな極楽の国、「浄土」に生まれる事になっていまる。これを「往生」といいます。キリスト教では死後は天国に生まれるといいます。同じ発想といってよいでしょう。生前の行いが悪ければ地獄に生まれるという脅…

リラックスして考える ― セルフ・フォーカシング ―

今の体験に常に気づきながら行う一心塾のマインドフルネス・ヨーガ。プログラムの最後は当然マインドフルネス瞑想です。 物音に気づき、呼吸に気づき、姿勢に気づいています。しかし一切の善悪判断や好き嫌いの感情にはまり込まないようにしています。もちろ…

正直であること

ヨーガ修行の最初は「ヤマ」(禁戒)を身につけることであると言われています。非暴力、盗まない、嘘をつかない、貪らない、禁欲の五つがあります。 非暴力については以前、このブログで少し触れたが、嘘をつかない、つまり「正直であること」もまた守り難い…

ヨーガの「戒(かい)」について

ヨーガのアーサナ(ポーズ)、呼吸法、瞑想についてはよく知られていますが、実はヨーガの修行にはその前段に「戒」があります。禁戒と勧戒に分かれ、全部で10項目ありますが、今回は禁戒の第一番「非暴力」について考えてみましょう。ごく当たりまえの道徳…

メメントモリ

メメントモリとは「いつか死ぬことを忘れるな」という意味のフランス語です。30年前に私もインドでヨーガの師に言われたことがあります、「自分の葬式のことを思え」と。それから仏教僧になったこともあって、死のことはずっと思索を続けてきました。そして…

気づきとフィードバック

マインドフルネス・ヨーガでは、アーサナ(ポーズ)を行うときに、最初に刺激のあるところの感じに気づくようにします。たとえば図の前屈のアーサナでは、膝の裏、太ももの裏、腰などに刺激がありますので、最初は自然とそこに意識が行きます。頑張って伸ば…

母子のお散歩瞑想

先日はヨーガ教室で「犬の散歩」をイメージした瞑想指導をしたのですが、今日は少し“格上げ”して犬から幼児になってもらいました。 「あなたは幼児です。あっちにとことこ、こっちでしゃがみ込んで、道ばたの興味深い虫や草花に気を取られます。そばにお母さ…

前世で叶えられなかった欲求が・・・

月例の「ヨーガ読書会」を行いました。本は『ヨーガといのちの科学』by スワミ・チダナンダ師。 今日のところは人間を構成する3つの体について。 一つは肉体。これは「粗雑体」と呼ばれます。二つ目は「微細体」。気、思考、理性などもヨーガ的には一つの“か…

犬も歩けば

「十牛図」をご存じだろうか。禅の悟りのプロセスを表すとされている。 これにヒントを得て、マインドフルネス・ヨーガ流に瞑想の方法を犬の散歩の様子に喩えて説明してみよう。 飼い主Aは道草したがる犬を無理に引っ張り飼い主に従わせようとする。 飼い主…

思考は酸素を消費する?(ヨーガ教室での講話より)

ヨーガ教室の最後の15分は呼吸法と瞑想です。呼吸法は2種類。左右交互ふいご呼吸と左右交互鼻呼吸です。ふいご呼吸は素早い呼吸なので、血液中の酸素濃度を高めます。するとその後しばらく無呼吸状態になります。この時、非常に集中力が高まり、またとても良…

自信を高め維持する(ヨーガ教室での講話)

今日は自信についての話です。自信というのは心のエネルギーみたいなものですね。自信が溜まってくると考え方が前向きになって、なんでもがんばれるのでしょうが、自信がなくなってくると、あまり外に出たくないですし、人と話すの億劫になるでしょう。免疫…

からだの声を聴くこと (ヨーガ教室での講話)

今日は初めての方が多くいらっしゃるので、ヨーガを行う際の基本的なことをお話しします。 絶対に無理をしないこと。からだの声を聴きながら、きつくなってきたら、周りがみんながんばっていても、一人だけさっさと楽な姿勢になることです。でもこれがなかな…

脳細胞の初期化?(ヨーガ教室にて講話)

小保方晴子さんのSTAP細胞には驚かされた。「細胞にストレスを与えると、どうにか生き延びようとして幹細胞に変化するのでは?」と考えて、ありとあらゆる刺激を与えてみたという。比叡山の千日回峰行など、死ぬほどの苦行が尊ばれるのは脳細胞の初期化を期…