from 一心塾 ー 心身教育研究所 ー

カウンセリング、フォーカシング、仏教、ヨーガ

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

自己嫌悪

「自己愛」という精神医学的な症状名があるが、「自己嫌悪」という症状名はない。しかし一般的に使われる言葉を臨床に適用した方が、より正確に臨床像を描写できるという考え方がある。それには私も大賛成だ。というわけで「自己嫌悪性パーソナリティ障害」…

自己イメージとのつながり

私たちは誰かとつながっていること、いろいろな人と仲間であることを心の底から求めている。それを否定してニヒルになっている人もいるが、やがてはつながりの大事さに気づかざるを得ないのだ。 我々団塊の世代の次の世代は「しらけ世代」といわれた。熱くな…

人間関係の境界

「自分」という境界を持つ一人の女が、やはり「自分」という境界を持つ一人の男と出会う。その接点において両者の自我がせめぎ合い、お互いの考え方や性格が明らかになる。 しかし二人は次第に惹かれ合い、二人の境界は曖昧になっていく。二人は「二人で一人…

万能感2

「自己」のエッジを認識できていれば、エッジにおいて自我が十分に機能し、フロンティアのごとくエッジを開拓していく。そして自己が拡大していく。これが生きているということだ。 猫が縄張りを巡回する。その縄張りは猫の自己であり、縄張りの境界(エッジ)…

万能感(自己の過大視)

10〜15才くらいの特に男子に万能感を持っている子によく出会う。20代でもその名残を匂わせている人が多くいる。「それくらいできる」と周囲には自信たっぷりに吹聴するのだが、実際は全くできない。そして「できないんじゃなくてやらないだけだ」とうそぶく…

自己とフォーカシング

自己とは大きなフェルトセンスであると思う。普段は自己にどっぷりはまっているので、自己についてフォーカシングすることはできないけども、自己をフェルトセンスと考えてみれば、案外自己から少し離れてまじまじと眺めてあげることもできるだろう。禅とは…

竜宮タイプ

スクールカウンセラーとして小中学校へ出かけるようになって10年になりますが、発達障害を疑わせる子供が増えたと実感しています。クラスに2人くらいはいると思います。 この子たちは人間関係の取り方がうまくありません。少しかかわってみるとわかるのです…

自己と自我、そして自分

自己というのは「私」に関するひとまとまりのイメージです。肉体はもちろん自己と言えますが、ときに「自分の足が自分の足じゃないみたい」なんていう感覚に陥ることがあります。それはコントロールを失っているということです。 つまり自己というのは「私」…

自己は関係によって生じる

私たちが自己を意識するのは何かと出会い、関係を持つときではないでしょうか。自己はもともとあったわけではありません。何かと関係するとき、相手の存在(人間であれば相手の自己)をまず認識し、相手とかかわりを持とうとしている自己を認識せざるを得な…

自己と非自己の境界

「自己」の問題は深淵です。私たちは自分の肉体だけを「自己」と感じているわけではありません。「目に入れても痛くないもの」、「思い入れの深いもの」などを私たちは自己の一部と感じています。だからそれが失われるようなときは、身を切られるような思い…

手取り足取り法

無自覚な甘えを効率よく満たす方法が「手取り足取り法」です。親や先生が子どもに対して行うと、子どもはとても素直になり、そして元気になります。 子どもは(大人もですが)“できない”と“できる”の境界を持ちます。そしてその境界で他者の手助けを必要とし…

甘えの自覚は自立への道

もしあなたが、例えば母親に「甘えている」と自覚したなら、そのときから母親に対する態度が変わることでしょう。甘えていけないわけではありません。むしろ母親としては甘えられることを嬉しく思ったりもするのですから。しかし無自覚に甘えられると嫌にな…

甘えは心のエネルギー

甘えが満たされると、私たちは元気になります。だから甘えは心のエネルギーなのです。カウンセリングで元気になるのは、カウンセラーがクライエントの「わかってもらいたい」という甘えを満たしてあげるからです。 子どもは遊ぶことで元気になります。一緒に…

甘えとは相手に対する期待

人間は一人では満たしがたい欲求を持ってしまいます。「話を聞いてもらいたい」、「遊んでもらいたい」などなど。でもはっきり相手にそう伝えられないことも多いし、自分でも相手に何を望んでいるのかわからないこともあるでしょう。だから甘えはいつもなん…

身近な人間関係ほどむずかしい

身近な人間関係ほど、知らずに甘えが出ますから、相手がこちらの暗黙の甘えを察してくれなければ、何となく不快になります。だから家族は難しいんですよね。