from 一心塾 ー 心身教育研究所 ー

カウンセリング、フォーカシング、仏教、ヨーガ

自己と非自己の境界

 「自己」の問題は深淵です。私たちは自分の肉体だけを「自己」と感じているわけではありません。「目に入れても痛くないもの」、「思い入れの深いもの」などを私たちは自己の一部と感じています。だからそれが失われるようなときは、身を切られるような思いをするのです。
 昨日紹介した“できる”と“できない”の境界は実は自己と非自己の境界といってもいいと思います。例えば車の運転ができる人にとって、運転という行為そのものは自己の範疇に含まれますが、運転したことのない人は教習所に通って、手取り足取り教えてもらうことで運転を少しずつ自己化していくわけです。