リラックスして考える ― セルフ・フォーカシング ―
今の体験に常に気づきながら行う一心塾のマインドフルネス・ヨーガ。プログラムの最後は当然マインドフルネス瞑想です。
物音に気づき、呼吸に気づき、姿勢に気づいています。しかし一切の善悪判断や好き嫌いの感情にはまり込まないようにしています。もちろん、そういう思考や感情が沸き起こってきたときは、そのことに気づいています。しかしはまり込まないようにします。
マインドフルネス瞑想は5分で終了して、極楽のアーサナ(仰向けで寝ることを、一心塾ではこう呼んでいます)で3分ほど休憩します。そのときに、最近気になっていることや、この機会にきちんと考えておきたいことは何か、自分に問いかけるようにします。
そして座り直して、もう5分瞑想します。今度はセルフ・フォーカシングです。休憩中に思いついたことについて、リラックス状態で思考を深めていきます。でもときどきその思考で良いかどうか、からだの反応を確かめます。
からだに落ち着きがあり、感情の高ぶりがなければ大丈夫です。まれにすごくいいアイデアを思いついて、からだがスッと軽くなるように感じることがあります。それは本当にいいアイデアであることを、からだが教えてくれています。
セルフ・フォーカシングはマインドフルネス瞑想とは異なりますが、私たちが人生において出会う様々な困難に向き合っていく上で、大切な瞑想法です。しかしマインドフルネス瞑想がきちんとできるというベースが整っている必要があります。
フォーカシングはもともと聴き手がそばにいて、話を聴きながら行うものですが、マインドフルネス瞑想が一人二役を可能にします。
体験過程尺度について
リスナーをする上でも、日常で人の話を聴く際にも、以下の「体験過程尺度」*を知っておいて、それに当てはめながら話を聴く習慣をつけると、フォーカシングの理解やリスニングの上達に役に立つと思います。
<出来事中心の段階>
1,(体験過程尺度が非常に低い)出来事を語っているが、気持ちの表現は見られない。
2,(低い)出来事を語る中に気持ちの表現があるが、気持ちは出来事への反応として語られている。
<気持ち中心の段階>
3,(中程度)出来事への反応としてではなく、自分のあり方を表明するように気持ちが語られている。豊かな気持ちの表現が見られるが、そこから気持ちを吟味したり、状況との関連付けなどを試みたりはしない。
<創造過程の段階>
4,(高い)気持ちを語りながら、その気持を自己吟味したり、仮設を立てて気持ちを理解しようとしている。話し方には沈黙が見られることが多い。
5,(非常に高い)ひらめきを得たように、気持ちの側面が理解される。声が大きくなる。何かを確信しているような話し方に変化することがある。
1~2辺りの話し方をしている人に対しては、「それで、それについてあなたはどう思うの?」と問えば3に行くでしょうし、3の段階のときに「どうしてそう思うんだろう?」と問えば4に行くでしょう。もしこれらの問いに、相手が即答するようであれば、「本当にそれでピッタリかなあ」と問うてみるのも良いでしょう。セルフ・フォーカシングにおいても同様に自分に問うてみたら良いと思います。
一心塾だより 第22号
一心塾だより 第21号
フォーカシングのリスニングはなかなか難しいものです。
同じくらいにフォーカサーであることも、一筋縄では行きません。
聞いてもらいたいことはあるけど、
話し始めているうちに、一番中心の想いに至ることができれば、
リスナーは、話を聴きながら、この話の焦点はどこなのか、
ところで、フォーカシングを広める上で重要なのは、
リスナーに付き合ってもらってフォーカシングする機会はそう多く
ぜひ自分自身と向き合う時間を日々持ってください。
セルフフォーカシングに成功するには、
ジェンドリンの考案したフォーカシングの6ステップを、セルフ・
一心塾だより 第20号
一心塾だより 第19号
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社会問題フォーカシング