from 一心塾 ー 心身教育研究所 ー

カウンセリング、フォーカシング、仏教、ヨーガ

志を持つということ

 4年前の大河ドラマ「花燃ゆ」では吉田松陰伊勢谷友介が好演していました。松陰は多くの格言を残していますが、ドラマの中で「君の志は何か」と塾生に問う場面が胸に響きました。それ以来、ときどき私も、「君の志は何か」と自分自身に問うようにしています。

 「生きがい」とは少し違います。やはり「志」という言葉を使うときは背筋がピンと伸びる感じがします。生きがいというと「自分が楽しめること」という感じがありますが、志は自分というものを超えている感じがします。もしかしたら、かなり辛い道のりかもしれないけれど、その道を進むのは無常の喜びです。

 誰の心の中にも志はあると思います。しかしはっきり見えている人は少ないかもしれません。だから松陰のように問い続ける必要があります。

 問い続けていれば、ぼんやりしたものがやがてはっきりしてきます。年齢は関係ありません。たとえ80歳であっても、80歳なりの志を持つことができます。しかしたとえ20歳であっても、志が見えていなければ、人生は長い暇つぶしか、牢獄です。

 志をはっきりさせるためのいくつかの要点を挙げてみます。

  • 「志は何か」と問い続けること
  • 志には、胸が熱くなるような感覚がある
  • 志には、はっきりした方向性がからだに感じられる
  • 志を遂げるために何をすればよいかという、具体的な方策が頭に浮かびやすい
  • 所属する組織や、影響力のある他者からの洗脳ではないことが自分でわかっている