from 一心塾 ー 心身教育研究所 ー

カウンセリング、フォーカシング、仏教、ヨーガ

雑談フォーカシング

恒例の「夏の会」(島根学校教育相談学会主催2泊3日)に世話人として参加してきました。今回はフォーカシング・サンガのやり方を踏襲しつつ、「雑談フォーカシング」という新しい試みを取り入れました。
 円座して雑談しながら、ちょっと気持ちの入った話題に対してリスナー(あらかじめ世話人から指名を受けている。約1時間で交代)がすかさず「ふーん、・・・・なんですね」とリピートを入れるという手法です。するとそこから話者は自然にフォーカシングモードになっていきます。雑談ですから、フォーカサー・リスナー関係に他のメンバーも自由に割り込んできますが、フォーカサーのプロセスを乱さず、むしろ促進的になるように世話人が気を遣います。また世話人は、リスナーのコーチ役を務めます。リスナーも馴れている人はファシリテーター役も合わせて担います。個人のプロセスと場のプロセス、両方を感じ取る力が養われます。学校の先生が多く参加する会ですので、担任として力量が上がることが期待されます。もちろんフォーカシング指向カウンセリングの練習にもなります。
 でも、どうしてもフォーカシングの技術だけでは雑談の雰囲気を保つのは難しいので、解決志向療法や甘え療法、認知行動療法の考え方を織り交ぜることになります。それも良い勉強になります。そして時々フォーカシング・サンガの伝統である瞑想を入れます。これが雑談を単なる雑談に止めさせない仕掛けになっていると思います。涙と笑いに満ちた3日間になりました。私も雑談力がアップした気がします。