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from 一心塾 ー 心身教育研究所 ー

カウンセリング、フォーカシング、仏教、ヨーガ

フォーカシング入門 3 うつ状態の改善

 うつ病とまでは行かなくても、多くの人がうつ状態を体験しています。例えば誰かから目線をそらされたときに「自分は嫌われている」と思い込むとか、ちょっと胸に痛みを覚えたりしたときに「もう死ぬのではないか」と思い込むなど、事実ではないことについて長々とマイナス思考にはまっていくという体験はないでしょうか。
 心のエネルギーが低下しているときにそうなりやすく、またマイナス思考することでいっそうエネルギーを低下させるという悪循環がうつ状態の時には起こっています。心のエネルギーが低下しているときは他にも、感情の制御がしにくい、集中力や好奇心が乏しい、免疫系が弱い、疲れやすい、頑固になりやすいなどの傾向が出てきます。そんなときに勉強やスポーツをがんばろうとしてもあまりうまくいません。
 気持ちを理解される、ありのままを受け入れてもらえる、丁寧な指導やケアを受ける、ほめられるなどによって心のエネルギーは上昇しますが、いつもそういう理想的な人たちに囲まれて生活できるわけではありませんから、自分で自分の心のエネルギーを高める方法を知っておけば、それは一生の宝となるでしょう。
 まず料理や掃除などの家事や健康管理を親や他人まかせにしないで、できることは少しずつでも自分でやります。他人まかせの人はどうしても「してくれない」という不満が多くなり、心のエネルギーが低下します。
 心のセルフケアの方法として「ビパサナ瞑想」を紹介しましょう。軽く背筋を伸ばして楽に座ります(足を組む必要はありません。イスでも結構です)。そして自然な呼吸を意識していてください。いろんな考え事がやってきます。いろんな音が気になり始めます。いろんな用事を思いつきます。それは良いのですが、それに巻き込まれないようにして、すぐに呼吸に意識を戻すようにします。これを毎日3分〜20分行うことで、非常に心が強くなります。日に日に集中力がつき、感情に振り回されないようになります。

 人間は"いま"に生きています。この瞑想法は"いま"に集中し、あるがままの自分を無条件に受け入れる方法なのです。心のエネルギーの高い人は、周りの人を思いやれるようになれます。それによって周りの人の心のエネルギーを高めてあげることができます。
 ビパサナ瞑想を練習することでセルフ・フォーカシングをする準備が整います。フォーカシングは自己理解と自己表現によって心に自由をもたらします。次回もう少し詳しく説明しましょう。

(この記事は今年2月にスクールカウンセラーだよりとして発行したものです)