from 一心塾 ー 心身教育研究所 ー

カウンセリング、フォーカシング、仏教、ヨーガ

同情と共感

 サッカーワールドカップ決勝パラグアイ戦はPK戦で駒野が外し、日本はベスト8を逸した。涙を流す駒野に同年代の松井が肩に手を回し一緒に泣いていた。これは同情ではなく共感である。お陰で駒野の心は早く癒されたようだ。
 共感は感情の中心にある“感じ”に共鳴することである。感じは波動だ。共感する側が癖のないきれいな心であるほど良く共鳴する。感じが濁りの多い身体を振動させると感情が生じる。それは表面的で強い表現を伴うし、ときに同情や理解を求めてわざとらしくもある。
 だから感情は“感じ”を正しく伝えているとは限らない。その感情に対して同情しても、感じに共鳴することはできない。私たちは濁りのない「響きの器」としての自分を保っている必要がある。